今アメリカで起きていることの本質と背景を理解するために、アメリカの黒人の歴史と公民権運動を研究してきたジェームス・バーダマンがおすすめしたい本をご紹介いたします。
1) 『アメリカ黒人の歴史 - 奴隷貿易からオバマ大統領まで』(中公新書) 上杉 忍
アメリカで黒人の人々は400年前奴隷として働き、解放され、様々な分野で活躍した人もいる。状況は「進歩した」と言われても、今も社会で差別や不当な扱いを経験していることがよくわかる。
https://amazon.co.jp/dp/4121022092
2) “The Civil Rights Movement: A Photographic History, 1954-68” Steven Kasher
写真が語る公民権運動。 モンゴメリー・バス・ボイコット、学生運動、マルコム・X、キング牧師の暗殺… 記憶に残る写真を通して公民権運動の様々なドラマや参加した人々の勇気が伝わる。
https://amazon.co.jp/dp/0789206560/
3) 『マルコムX自伝』上下 (中公文庫) マルコムX (著)、浜本 武雄 (翻訳)
アメリカの黒人問題を考える上での名著としておすすめしたい。 歴史上の人物としてはキング牧師が残るでしょうが、スピーチも含めて、読まれ続けるのは Malcolm X でしょう。
https://amazon.co.jp/dp/4122039975/
4) “Invisible Man” Ralph Ellison
1952年出版の小説。 黒人であるため、社会からは「見えない人間」ー 主人公の経験を通し、20世紀前半のアメリカの人種差別、白人社会から無視され、偏見を持たれ続ける状況がわかる。
https://www.amazon.co.jp/dp/0241970563/
5) “Eyes on the Prize: America's Civil Rights Years, 1954-1965” Juan Williams
PBSドキュメンタリーシリーズの書籍版。1954年の Brown v. the Board of Education (ブラウン対教育委員会裁判) から 1965年の march on Selma (セルマの行進) と投票権法の成立までを描く。
Photos: “The Civil Rights Movement: A Photographic History, 1954-68” by Steven Kasher